英語(CLIL教育)
1年生から週5時間の英語活動
本校では、小学1年生から毎日英語を学ぶ時間があります。
3時間の英語の授業、そして1時間ずつの「Music」と「Art」の授業の合計5時間を1週間かけて行います。
英語の授業では、基本的な単語や表現を学び、習った英語を聞く、読む、話す、書くことを通じてアウトプットする経験を重ねます。
歌やダンス、造形活動など様々な授業を通して反復学習を行い、楽しみながら英語を学習することができます。
授業では、世界中の子どもたちが英語で学べるよう工夫された教科書「Everybody Up」を使用し、英語を用いて英語の学習を行います。
できるだけ日本語に変換せず、柔軟な思考力・吸収力を持つ小学校段階のうちに楽しく英語を学べるように授業を展開します。
PYP(小1~5)修了時には、日常で使われる語彙や文法を理解し、使うことができるようにカリキュラムを編成しています。
また、小学6年生より進級するMYPでは、英語圏での生活において自然と目にする新聞や雑誌、インターネットの記事を用いて、より発展した英語の学習を行います。
CLIL教育(MUSICとART)
「MUSIC(音楽)」「ART(図画工作)」の授業において、CLIL(Content and Language Integrated Learning)という内容言語統合型学習を取り入れています。
CLILとは、教科学習と英語の語学学習を統合したアプローチのことを指し、科目教育と語学教育の両方の習得を目指す教育法です。
Musicの授業では、英語の音を楽しみながら、実際に歌ったり、踊ったりしながら英語を学んでいきます。
歌で覚えた英語は記憶に残りやすく、英語を聞き取る力が身につき、実際の音声を真似ることにより発音がとてもよくなります。Musicの選曲は、探究のテーマや英語・音楽の教科書のトピックと関連しているため、自然と教科の枠をこえた学習をすることができます。
Artの授業では、図画工作の教科書からトピックを抜粋し、それを英語に変換して授業を進めていきます。英語での説明を理解し、自分の作った作品について英語でプレゼンテーションを行います。
ArtもMusicも、実際に体を使いながら行う実践的な英語授業なので、子どもたちの中でも非常に人気があり、毎週楽しみにしている児童が多くいます。
英語探究クラス
英語探究クラスは、3時間の英語の授業、そして1時間ずつの「Music」と「Art」の授業の計5時間のほかに探究を英語で学ぶ時間が5時間あり、合わせて週10時間英語を使って学習を進めます。
このクラスでは、英語学習に力を入れた特別プログラムに基づき、授業の進行および子どもたちのアウトプットも英語で行われます。
探究活動における話し合いも基本的に英語で行うため、はじめの頃は言葉を発するまでに頭の中で整理する時間を要しますが、少しずつ自分の思考と口から発する英語が結びつくようになります。
英語探究クラスを希望した場合であっても、入学試験は全員同様の試験内容です。
合格後、希望者のみEntry Level Testを実施し、英語での学習に十分対応できると判断された場合に所属が認められます。
英語探究クラスの探究活動
探究テーマや取り扱うトピックは、日本語クラスと同じテーマ、内容です。
異なるのは、ネイティブの教員と日本人の教員2人またはバイリンガル教員で担当し、英語で授業を進める点です。
英語を用いての探究活動では、日本語クラスと比べると思考する時に時間がかかることもありますが、日本だけでなく他の国へ目を向ける機会も持ちながら探究の幅を広げられることもあり、日本語クラスと同様に、高い興味・関心を持って主体的に活動を行うことができます。
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英語学習の一環として、全校児童生徒に「Raz-Kids」のアカウントを発行しています。
Raz-Kidsとは、英語圏の小学校などで多読教材として使われているオンライン型図書システムです。
1年生と2年生は家庭での学習を中心としており、3年生からは自身のiPadを使って授業中にも活用します。
29段階のレベル別に、およそ400冊のオンライン図書にアクセスすることができ、ネイティブスピーカーによる音読を聞きながら読み進めていくことができるので、読む力だけではなく、リスニング力も同時に身につきます。
また、多読を通して英語の文章に慣れ親しむことを目的に導入しているRaz-kidsですが、読み終わった後にはその本についてのクイズが英語で出題され、夢中で読み進める子どもたちも多くいます。
自分の音読を録音して、発音を確認することができる機能もついているため、ネイティブスピーカーの発音と聞き比べることが可能です。
Raz-Kidsに積極的に取り組んでいる子どもたちは、特にTOEFLの”リーディング”の成績がよいという結果も出ていますので、今後も日常の中で継続的に英語に触れられる環境を大切にしていきます。
本校では、子どもたちの学びへの取組効果を測定し、フィードバックを行うために小学1年生からTOEFL Primaryを全員が受験しています。
TOEFL Primaryは、小中学生の日常生活や学校生活に即した題材で出題されることが多く、問題の主な登場人物が子どもであるため、実生活と結びつけながら回答することのできる試験です。特別な試験対策の時間を設けるのではなく、現在の英語の理解度について、世界標準の試験で客観的な判断を受けることを大切にします。
また、英語学習期間が長く、英語に慣れ親しんでいる子どもたちはTOEFL Juniorを受験することも可能です。
結果は、CEFR(Common European Framework of Reference for Languages:言語の習得状況を評価するために考案されたすべての言語に共通する評価基準)とも連動した「スコア」と段階別評価「バンドレベル」により表示され、スコアを詳細に解説した「スコアガイド」では、現在の英語力と学習アドバイスが記載されるため、子どもたちは自身の強み・弱みのほかに、これから特に重点的に行う必要のある学習は何かを知ることができます(スコアは成績には反映しません。あくまで今後の学習の目安です)。
これからの未来を創るリーダーをとなるためには、様々な国々の子どもたちと主体的に関わり、相互に認め合うことが大切です。
本校では、子どもたちがそのことを身をもって体験し、国際人としての自覚を身につける機会として7泊9日のアメリカサマーキャンプを実施します。PYP4年生以上の子どもたちが任意で参加し、前回は、アメリカカリフォルニア州ワセガンキャンプ場へのツアーに参加しました。
こちらのツアーは、地元アメリカからだけではなく様々な国の子どもたちが参加し、キャビンで生活を共にし、スポーツやアートなどのアクティビティを一緒に行います。たとえ言葉が不十分であっても、身振り手振りを加えてコミュニケーションを図ることで生きた英語を学ぶことができます。
子どもたちは、帰国後には自分の9日間の経験についてたくさんの話を聞かせてくれ、英語学習にもさらに意欲的になり、世界に羽ばたく準備を始めていきます。
*新型コロナウイルスの感染拡大状況により実施の可否を判断します。
小学校 英語科主任より
英語科主任 岡村拳先生
開智望小学校の英語教育で大切にしていることは、「楽しく英語を学ぶ」ことです。
子どもたちは「楽しい!」と感じているときに、積極的かつ自主的に学ぼうとします。
そこで授業の中では、ゲームやアクティビティを通じて子どもたちが遊びながら英語を学べるように心がけています。楽しみながら日々英語に触れることで、小学生から聞く・読む・話す・書くための基本的な英語の力を習得していきます。
また、授業が難しく感じている子どもたちには、昼休みに「English Level Up Time」として学習時間を設け、苦手意識や英語嫌いにつながらないようにサポートしています。
「日本人は英語が苦手・嫌いである」という記事をよく見かけます。小学生から楽しく英語を学ぶことで、そのようなイメージを払拭し、世界で活躍する望小学校の子どもたちの姿を将来見られることを心から楽しみにしています。