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【9年IDU 公民×技術】”概念” 繋げて 拡げて 転移して 「学際的な学び」

今回はIB校の特色でもあるIDUの実践例をご紹介します。

そもそもIDU(Interdesciplinary Unit)とは?

学際的な学びのことです。

「学際的な学び」とは、2つ、あるいはそれ以上の学問分野から習得した知識を用いて、知識と様々な思考方法を統合し、1つの学問分野からでは達成できない新しいレベルの理解に至ることを目指す学び方です。

IDUの目的は、学際的な学びを通して、概念的な理解を身につけ、そこで習得した概念を他のことに「転移」できるようになることです。

IDUについての説明はこのあたりにいたしましょう。

今回のIDUは公民×技術です。

授業は以下の4つのステップで行いました。

ステップ1:個人として「環境問題へ貢献できる日々の小さな努力」を決めて2週間の実践を行う。

ステップ2:個人の2週間の実践を踏まえて、グループとしてこれからどんなふうに生活していくかを意見を持ち寄り2週間の実践を行う。

ステップ3:グループでの実践を通して、クラスというコミュニティーで生活する自分たちは、どのような個人であるべきで、どのような集団であるべきかを考える。

ステップ4:クラスとして9学年の生徒、9学年団の教員へ「理想の未来フォーラム」の開催

さて、

上記の活動を行う中で、技術科では「エネルギー変換に関する技術」でSDGsやカーボンニュートラルなどの持続可能な社会について扱い、日々の暮らしにおける人々の選択の結果が無意識的かつ直接的に環境に対し影響を与えているということについて学びました。

社会科では公民分野で「選挙権」について学習し、実践を通して自己の感覚や想いをどのように社会において実現するかについて考えました。

4つのステップにあるように、自分を起点としてコミュニティの規模を同心円状に拡大していくことで、自分の意識や実践について俯瞰的捉え、多角的な視点から物事に向き合える考えることができるようになることを目指しました。

今回のIDUの実践の中で考え、行動を起こし、個人の考えを集団の見解として統合させていくという一連の流れを繰り返す中で、生徒は自らの変化について俯瞰的に認知し、最終的な集団の合意形成という瞬間において、これまでの自分たちでは達し得なかった理解に到達していることを願っています。