新着情報 開智望中等教育学校 > ブログ > 【6年生】福島フィールドワーク 学び・考え・伝え・つなぐ3日間 新着情報 新着一覧 イベント お知らせ 入試情報 ブログ 【6年生】福島フィールドワーク 学び・考え・伝え・つなぐ3日間 2026.10.13 6年生は9/28〜9/30、2泊3日で福島県へフィールドワークに行ってきました。東日本大震災や原子力災害について学び、現地で生きる人々の声に耳を傾けながら、「自分たちにできること」を考える大切な時間となりました。 【1日目】震災の記憶と「対話」から始まる学び 最初の訪問地は、東日本大震災・原子力災害伝承館。展示されている膨大な映像や写真、当時の生活用品などの様々な資料を通して、2011年3月11日にこの場所で何が起きたのか、被害の全貌と今日までの歩みを一つひとつ学びました。子どもたちは真剣な面持ちでメモを取り、客観的な事実をしっかりと受け止めていました。 続いて、昼食を食べ、双葉町産業交流センターで語り部の方をお迎えして60分間の対話プログラムを行いました。震災で大切なご家族を亡くされた辛い体験だけでなく、「なぜ避難するのか」「誰のための復興なのか」といった、安易な答えの出ない問いを投げかけてくださいました。「考えること」「違和感に対して『違う』と言える知識と勇気を持つこと」などの印象的な言葉が、子どもたちの心に深く染み込んでいきました。 午後は、海岸から目と鼻の先にある震災遺構「浪江町立請戸小学校」を見学しました。津波の直撃を受けながらも、全児童・教職員が無事に避難できた奇跡の学校です。荒廃した校舎や折り曲がった鉄骨を目の当たりにし、津波の脅威と「判断の遅れが命取りになる」という避難行動のリアリティを肌で感じ取りました。 宿泊先へ到着し、お風呂と夕食の後は、全員で振り返りを行いました。見学して終わりではなく、「今日の出来事から自分は何を感じたか」「語り部さんの問いに自分ならどう答えるか」をグループで語り合い、初日の濃密な学びを自分たちの言葉で整理して、1日目を締めくくりました。 【2日目】2つのコースに分かれて、多角的に福島を捉える 相馬コース・楢葉コースに分かれ、それぞれのテーマに沿ったフィールドワークを行いました。 相馬コースでは、相馬市伝承鎮魂記念館で語り部の方から当時の記憶と強い想いをお聞きしました。車窓から見える復興の景色(メガソーラーや新しく建て直された漁具倉庫など)を眺めながら移動し、防災備蓄倉庫を見学しました。防災備蓄倉庫の見学では、食料だけでなく救助用の器具や滑車、水用タンクの備えなど、万が一の事態に備えた実践的な工夫を学びました。また、地域の職員が緊急時にこれらを確実に活用できるよう日頃から研修を重ねていることや、消防団の顕彰碑についてガイドさんからお話を聞き、地域全体で命を守る体制の大切さを実感しました。「情報の選択・拡散」についてのワークショップに参加し、だいふく(誰の、いつの、複数の情報を見る)という現代を生きる上で欠かせない情報リテラシーも学びました。 後半は、飯豊ファーム(農業)や漁師の方(漁業)との対話を通して、一次産業の現状と未来への挑戦に触れました。飯豊ファームでは、実際に大豆や小麦の手触りを確かめたり、大きな作業用重機に乗せていただいたりと、体験を通したリアルな学びに子どもたちも興味津々でした。さらに、見学がスムーズに進んだため、飯豊ファーム(農業)から漁業の体験へと向かう途中で、急遽「浜の駅 松川浦」へ立ち寄る嬉しいサプライズがありました。買い物はできませんでしたが、地元の新鮮な野菜や果物、獲れたての魚介類や海鮮丼などがズラリと並ぶ様子を見学し、相馬の豊かな食文化や活気あふれる『いま』を肌で感じることができました。バスガイドさんの丁寧な解説や、同行してくださった東京農業大学の学生2名との交流も相まって、多様な視点から地域を捉える深い学びとなりました。 楢葉コースでは、まず「東京電力廃炉資料館」に向かいました。東京電力の社員の方との対話や資料館内の案内付き見学を通して、原発事故の教訓と廃炉事業に向けた現状・課題に向き合いました。そもそも原子力発電とはどういうものか、というところから説明していただき、原発事故の時に、東京電力がどのようなことをしてきたのか、その後、廃炉に向けてどのようなアクションを起こしているのか、丁寧に説明していただきました。難しい用語も多い説明でしたが、かみ砕いて説明していただけたので、子どもたちも熱心に聞いていました。子どもたちからの純粋な質問にも真摯に答えていただきました。初日は被災した方の視点からでしたが、ここでは東京電力側の視点で、原発事故を改めて考えることができました。 楢葉コースでは、まず「東京電力廃炉資料館」に向かいました。東京電力の社員の方との対話や資料館内の案内付き見学を通して、原発事故の教訓と廃炉事業に向けた現状・課題に向き合いました。そもそも原子力発電とはどういうものか、というところから説明していただき、原発事故の時に、東京電力がどのようなことをしてきたのか、その後、廃炉に向けてどのようなアクションを起こしているのか、丁寧に説明していただきました。難しい用語も多い説明でしたが、かみ砕いて説明していただけたので、子どもたちも熱心に聞いていました。子どもたちからの純粋な質問にも真摯に答えていただきました。初日は被災した方の視点からでしたが、ここでは東京電力側の視点で、原発事故を改めて考えることができました。 夜は再び全員が集まり、それぞれのコースで得た気づきや疑問を持ち寄って振り返りを行いました。「相馬で学んだ情報との向き合い方」「楢葉で見た最先端技術と地域のいま」を互いに共有し合うことで、福島が抱える多様な側面に光を当て、学年全体で「過去・現在・未来」についての考えを一層深めることができました。 【3日目】地域の歴史に触れ、成長を感じて帰路へ フィールドワークも最終日となりました。朝の準備や行動が全員スムーズで予定より時間が前倒しでき、6年生としての成長と頼もしさを感じました。 「とみおかアーカイブミュージアム」を訪問。震災や原発事故の記録だけでなく、富岡町で古くから育まれてきた豊かな歴史や文化、人々の日常の暮らしについての展示を見学。「町が歩んできた歴史」を知ることで、復興とは単に建物を元に戻すことではなく、人々の生活や文化を未来へつないでいくことなのだと改めて実感しました。 昼食とお土産購入のために「いわきら・ら・ミュウ」へ移動しました。朝の自律した素早い行動のおかげで、ここでは予定よりも長く時間を取ることができました!おいしい昼食を楽しんだ後は、家族へのお土産や思い出の品を嬉しそうに選ぶ子どもたちの笑顔があふれていました。現地でお金を使うことも復興の手助けになる、ということも考えつつお買い物をし、フィールドワークの締めくくりとなりました。 途中の中郷SAで休憩をはさみつつ、バスは無事に学校へと到着しました。到着後の子どもたちの表情には、やり遂げた達成感と、一回り成長した頼もしさが感じられました。 3日間のフィールドワークは、見学して終わるのではなく、現場で「見て、聴いて、考える」探究の時間となりました。初日の対話で深く考えた「命と防災の判断」、相馬コースで学んだ「地域を切り拓く人々の姿と情報を見極める力」、楢葉コースで体感した「技術と復興の歩み」、そして富岡で触れた「地域の歴史」。現地の方々から受け取った温かい想いと強いメッセージを、これからの学校生活や自分たちの未来にしっかりと活かしていくとともに、子どもたちも伝える側となってくれることを願っています。温かく迎えてくださった福島の皆さま、本当にありがとうございました。