フィールドワーク

本校では、宿泊を伴う学習活動(フィールドワーク)を1年生から実施しています。日常とは異なる環境下において、学校生活で培った社会性や協調性を発揮する場とし、一人ひとりに役割を与えることで責任感を育む場としています。

 

また、経済感覚を育むプロジェクト型学習として、3年生では第一次産業(農業)、4年生では第二次産業(ものづくり)、5年生では第三次産業(サービス)について系統的に学びを深めます。

 

フィールドワークは探究の授業と関連付けて実施し、学校で時間をかけて行う事前学習では、疑問を立て、仮説を考えます。

そして、現地では専門家の方の話を聞いたり、実際に体験をしたり様々な活動を行い、自身の仮説に対する調査・検証を行います。夜には振り返りの時間をしっかりと設け、その日に学習したことについて、じっくりと友人とともに考える時間を持つことができます。また、友人の意見を聞くことで、自分の考えを深められ、新たな発見をすることにもつながります。

 

学校に戻ってから行う事後学習では、体験してきたことを整理し、考察します。五感を使って学ぶ経験をした子どもたちは、より深い理解や新たな発想を生み出すことができるようになります。

体験を自分の学びへとつなげるフィールドワークは、子どもたちの思考力を高める大切な学習機会です。

1年生のフィールドワーク(サマースクール)

7月 山梨県富士河口湖町(1泊2日)

学校でアサガオを育て、植物の生長に興味を持った子どもたちは、「富士の樹海」で普段目にすることができない植物の姿を観察します。

溶岩でできた地面の表面を這う木の根を見て、「どこから水を吸っているのか?」と疑問が生まれるのは、植物が地面に深く差しこまれた根から水分を吸収していることを知っているからこそです。

そこで、子どもたち同士で話し合って仮説を立て、専門家にインタビューを行います。本物に触れる体験を通して、植物と苔の関係など周囲の環境の関わりに気がつくことができます。

また、このサマースクールが小学校での初めての宿泊学習となりますが、大人の手を借りずに自分たちでやり遂げることにより、大きな達成感と自信を身につけます。

2年生のフィールドワーク(ウィンタースクール)

1月 新潟県南魚沼市(1泊2日)

「人々の暮らし」に焦点を当てて学習してきた子どもたちは、事前学習として「自然の脅威と恩恵」について様々な仮説を立てて現地に向かいます。

雪国の暮らしを目の当たりにして、町のつくりの不思議について考えてみたり、雪かき体験をしてみたりといった活動を通して自分たちの日常との違いを検証します。

「屋根の形にも工夫がある」というお話を聞くとバスから見る街並みにも関心が高まり、この関心はウィンタースクールが終わった後も続きます。

近所の屋根の形を調べる子や、自宅の屋根についてご家族に質問をしてくる子など、ウィンタースクールで得た気付きをさらに調査し、考察する…本校では、低学年からこのような学びの発展性を大切にしています。

3年生のフィールドワーク

7月 新潟県南魚沼市(2泊3日)

3学年は、学校近隣農家の方の指導の下、田植え、稲の栽培、収穫の体験を、第一次産業を学ぶプロジェクト型学習として行います。

その過程では、「物を作ることは環境を造ることである」というセントラルアイディアの下、農作業の工程だけでなく、どのような自然環境の中で作物が育っていくのかを考えます。

フィールドワークでは、このプロジェクト型学習との関連性を持たせ、農作業に大きく関わる川の上流の水質を体で感じます。

水は、稲作はもちろんのこと、様々な作物の生育に大きな影響を与えるということを学ぶべく、きのこ栽培農家の方のご協力の下、施設の見学を行い、農作物を作る上での工夫や苦労をお話しいただきました。

また、近くの農協センターに行き、輸送など売り物になるまでの工程や工夫をインタビューしました。

どんな農作物にも上質な水が必要なこと、作物を作るだけでなく消費者に届けるための環境も構築していく必要があることを学びました。

4年生のフィールドワーク

10月 静岡県浜松市(3泊4日)

4学年は、第二次産業(ものづくり)に焦点をあて、フィールドワークを行います。

事前学習として、伝統工芸と大量生産の違いについて学んでいる子どもたちは「伝統工芸の方が心がこもっている」と仮説を立てていました。

実際に伺ったスズキ歴史館では、たくさんの自動車を生産するためにロボットによる自動化を進めていることや自動化に伴うさまざまな苦労を、聞き取り調査を通して学びます。

機械整備にかける想い、信用には欠陥が許されないこと、お客様に安心していただきたいという強い願いなど、「大量生産」という言葉だけでは見えなかった事実に対して、子どもたちそれぞれが感じたことを話し合い、考察を行います。

別の日には、昭和楽器製造での実地見学から熟練した職人の技について学び、静岡濾布のタオル染めを体験します。

「ものづくりの街」浜松だからこそできる現地での体験を大切に、大量生産のよさとこだわりのものづくりのよさ、それぞれのものづくりにかける想いについて多様な視点から考えを深めます。

5年生のフィールドワーク

9月 大阪府大阪市(3泊4日)

5学年は、第三次産業に焦点をあて、企業と起業、企業と地域の関係について探究するべくフィールドワークを行います。

「組織と社会は影響し合っている」というセントラルアイデアの下、鉄道を中心とした都市開発、百貨店などの流通事業、観光事業を展開した阪急電鉄創始者である小林一三の記念館や阪急電鉄本社にてセミナーを受講し、インタビューを行います。

また、海遊館では従業員の働き方を見せていただき、日清の記念館ではカップラーメンができるまでの工程を学びました。 最終日には、起業家ミュージアムで様々な起業家の方から生い立ちや偉業についてお話しいただきました。

フィールドワークを通して、一言に「第三次産業」といってもその形態は様々であること、企業ごとに創業者たちが掲げた理念があり仕事を通じてその理念を体現していること、地域の発展に密接に関わっていることを理解しました。

子どもたちは、学校に戻ってから「では、私たちという個人、そして組織が社会に影響を与えていることは何か」を考察します。

*上記は、実績に基づいた内容です。今後、変更する可能性がありますので予めご了承ください。